究極のフィッティングを追い求めた美しさ

石橋 直樹 HEINRICH DINKELACKER 大阪

今朝、家を出る時に2歳になる娘のところへ行き「行ってくるねー」と言うと、妙にケホケホと咳をしている。

 

 

 

 

 

 

 

心配になって背中をさすった途端、

 

 

 

 

 

 

レロレロレロレロ〜〜〜

 

 

 

 

 

 

「!?!?ああああぁぁっっぁぁぁぁあぁぁあぁぁぁっぁぁ!!」

 

 

 

 

 

 

突然のゲロにまみれるワタクシのマンパとM-65、布団とカーペット。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝から大変でした。

 

 

 

 

 

 

まぁノロとかか!?と心配したわけですが、そうではなかったのが不幸中の幸いです。

 

 

 

 

 

 

季節の変わり目で風邪なりなんなり、病気をもらいやすいシーズン。

 

 

 

 

 

 

みなさまもなにとぞご自愛ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、本日の話題ですが、元々はフィリピンより上陸した新進気鋭のブランド「SAPATERO(サパテロ)」をご紹介しよっかなー、と思っていたわけですが、残念ながら納期が少し遅れてしまい、納品が来週になるとのこと…

 

 

 

 

 

 

こちらの情報についてはもうしばらくお待ちくださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

となると、やはり話題に上がるものはこれをおいて他にないでしょう。

 

 

 

 

 

 

3週連続でこのブランドの話題となりますが、ハンガリーの巨人「VASS(ヴァーシュ)」から、ベーシックなプレーントゥのモデルについてお話したいと思います。

 

 

 

 

 

 

つるりとしたトゥの雰囲気がかなり個性的なこちら。

 

 

 

 

 

 

モデル名「London」。

 

 

 

 

 

 

ハインリッヒもそうですが、ベーシックな外羽根式の短靴は、なぜかLondonと呼ばれることが多い気がします。

 

 

 

 

 

 

Londonって地名からはどちらかというと、内羽根式のストレートチップが思い浮かぶんですが、それはワタクシだけでしょうか。

 

 

 

 

 

 

ともかくこのLondon。

 

 

 

 

 

 

今回入荷したVASSの中では最も装飾が少なくシンプルなモデル。

 

 

 

 

 

 

そしてシンプルゆえに、最もVASSの良さを体現しているモデルでもある、とワタクシは思っているんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

VASSを語る上で外せないのが、その木型の完成度。

 

 

 

 

 

 

立体的に構築された木型に由来するフィット感の良さが、VASSを「既成靴の最高峰」と呼ばれる所以です。

 

 

 

 

 

 

ただ、既成靴でこのフィッティング感を出すのは、実際はとてつもなく難しいことなわけですよ。

 

 

 

 

 

 

既成品というのは、

 

 

 

 

 

 

「規格統一されたサイズで」

「できる限り多くのお客様に買ってもらえる」

 

 

 

 

 

 

商品でないといけません。

 

 

 

 

 

 

 

靴なんてものは特に、本来はオーダーメイドで作っていたものが、時代の移り変わりと共に大量生産できるようになり、元は一人一人に完璧にピッタリくるサイズ感で作っていればよかったものが、誰が履いてもそれなりピッタリくる靴をつくらなきゃいけなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

実際のところ、作業工程はオーダーメイドの方が大変ですが、どんな足の形状の相手でも対応できますし、出来上がった物自体は確実にその持ち主の足にフィットするのが当たり前です。

 

 

 

 

 

 

だからある意味、企画自体は簡単。

 

 

 

 

 

 

一方で既製品はそういう風にはなりません。

 

 

 

 

 

 

むしろ作業の前の企画段階がとてつもなく大変です。

 

 

 

 

 

 

だって、足の形は十人十色で無限に存在するのに、既成靴はその無限大をモデルやサイズなど、一定のパターンにまとめていかないといけないのです。

 

 

 

 

 

 

誰かにぴったりくるフィット感になるほど、誰かには全くフィットしないものになる。

 

 

 

 

 

 

かといって、全員がぴったりだと感じられるフィット感なんて、物理的に実現不可能です。

 

 

 

 

 

 

 

できる限り誰が履いても”そこそこ”ぴったりだと感じられる靴にする。

 

 

 

 

 

 

そんな禅問答に近い追及を、世の既成靴メーカーは繰り広げているわけです。

 

 

 

 

 

 

またなにやら講釈が長くなっておりますが、つまりは「既成靴というのは『ピッタリ』と感じる人数が多ければ多いほど高い技術を持っている」ということです。

 

 

 

 

 

 

そしてその「ピッタリ」と感じる人数を増やすためには、いかに普遍的な木型を生み出せるか、にかかっていると言えるでしょう。

 

 

 

 

 

 

ではこのVASSの木型は?

 

 

 

 

 

 

ワタクシの主観が多分に含まれた意見ではありますが、率直に申しますと、他に類を見ない完成度を誇っている、と断言して良いと思います。

 

 

 

 

 

 

それを端的に表しているのが、前回のワタクシのブログでも触れた、前からみたフォルム。

 

 

 

 

 

 

 

 

この外側へ斜め前方に引っ張られるように、ぐいっと傾げた甲の傾斜。

 

 

 

 

 

 

これは、オーダーメイド靴をバックボーンに持つ高級紳士靴メーカーによく見られる形状で、オーダーメイドの技術を経験を既製品に投入する、かなり”攻めた”造形になります。

 

 

 

 

 

 

できる限り万人が履いてピッタリだと感じて欲しい…

 

 

 

 

 

 

しかも、”そこそこ”ピッタリではなく、”とても”ピッタリだと感じて欲しい…

 

 

 

 

 

 

 

でもやりすぎるとピッタリじゃないと感じる人が出てくるかもしれない…

 

 

 

 

 

 

それでも…

 

 

 

 

 

 

そんなギリギリのラインを狙い澄ました、

 

 

 

 

 

 

 

執念すら感じる突き詰められた造形美。

 

 

 

 

 

 

そんな執念が実ったのか、実際に多くのお客様にVASSを試着いただくなかで、そのフィット感に驚愕してくださる方がほとんど。

 

 

 

 

 

 

 

VASSは、足入れをしてもらえると良さがわかります。

 

 

 

 

 

 

 

そしてこのLondonは、シンプルなプレーントゥである分、ラストの造形がモロにアッパーへ反映されます。

 

 

 

 

 

 

 

パリッと吊りこまれた上質なカーフが、悩ましいラインで甲の曲線を浮かび上がらせている。

 

 

 

 

 

 

 

タイトなカットソーワンピを着ているグラマーな女性にドキッとするあの感じ。

 

 

 

 

 

 

 

余計な要素がないからこそ、際立つ本質の美しさ…

 

 

 

 

 

 

 

そう、アレとおんなじです。

 

 

 

 

 

 

VASSはの良さってのは色々あるんですが、その中でも特に、この木型の完成度ってのが一番の特徴。

 

 

 

 

 

 

その特徴を余すことなく目に見えるようにしてくれているシンプルなLondonは、定番のフルブローグモデル「Budapest」に並ぶ、もう一つの定番となっていってくれそうです。

 

 

 

 

 

 

 

ぜひ一度手に取って、前から、斜めから見てみてください。

 

 

 

 

 

 

 

それでこの良さを感じたなら、

 

 

 

 

 

 

 

あなたはもう引き返せない靴好きです。

 

 

 

 

 

 

 

ではでは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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